住んでから間取りを変える!?

こんにちは!

群馬県北群馬郡吉岡町の設計事務所「マイホームプラン設計室」の神場です。

当事務所は2022年7月に開業しました。

現在はハウスメーカーの外注設計士として日々お客様に設計提案をしております。

ゼロから間取りの打ち合わせをしているのですが、ここ数年でお客様のお住まいづくりに求める事も大きく変わってきたなと感じることがございます。
(一応住宅業界には15年以上携わっております)

住んでからの手入れや手間を極力少なくしたい!

多くの会社が長期保証を付けるように、メンテナンスサイクルが長かったり、メンテナンスが極力不要な仕様を求めるお客様が多くなったように感じます。

建築材料の品質もかなり良くなりました。

10年・20年・30年と大きなメンテナンスをすることなく住み続けられる住まいを実現できるようになりつつありますので、住んでから大きなお金がかかるリフォームなどを極力したくない、、、
という考えもわかります。

その結果、新築時の状態のままずっと住み続けることが前提のマイホーム計画が当たり前になりつつあります。

間取りの可変性を持たせる

私が住宅業界に入ったころ、「SI住宅・スケルトンインフィル住宅」の考え方が戸建てにも取り入れられるようになっていました。

「SI住宅」というのは、もともとはマンションなどの集合住宅において、耐久性の高い建物構造(柱・梁・床スラブなど)を持った建物の間取りを、ライフスタイルの変化に合わせて変えてゆくことで、幅広い世代に長く使っていただけるものとする考えです。

まだ使える建物でも利用する人がいないから壊すのではなく、利用者ニーズに合わせて間取りを変化させることで、築年数が古い建物も活用できるようになります。

建物を使用してからも、タイミングで工事を入れ変化してゆく、、、現在マイホーム計画を検討するお客様のご要望には逆行した取り組みです。

住宅において私がオススメする可変できる間取り

まずは私が住宅業界に入った約16年前にはまだ多かった計画。
(最近は少なくなった印象があります)

2つの隣合わせの子供部屋を間仕切ることなくつなげておく。

例えば子供部屋がそれぞれ5帖づつだった場合、つなげておくと10帖の部屋。

お子様が小さい間は使い方は様々です。


例えば私の自宅の場合は、現在、2つ合わせて10帖の子供部屋にシングルベットとダブルベットをくっつけて家族三人で寝る「寝室」として今は使っています。

それでも部屋のスペースにまだ余裕がありますので、ソファーとデスクを置いて、簡単な書斎コーナーとして使っております。

その結果夫婦の寝室(約7帖)が使わなくなりますので、今はそこに子供のおもちゃを置いてプレイルームとして利用しております。

この場合、将来的に子供が一人で寝るようになった場合は、私たち夫婦は寝室を使い、子供は子供室を間仕切って5帖の個室とする予定です。

子供室の仕切りは壁をつくることになりますので、後工事が必要です。

壁をつくるコストは、10年後20年後のコストはわかりませんが、例えば現在計画した場合は、5帖の部屋だったら15万円前後のコストで工事日数は2~3日ではないかなと考えます。

決して安くないです。

さらに収納もつくるとなると、、、倍くらいの金額になってしまうかもしれません。

しかし、壁をつくるコストは掛かって仕方ないとしても、収納はつくらなくてもよいかなと考えております。

例えば私の自宅の計画では、収納をつくらない代わりに「ロッカー型のクローゼット」を家具で購入して使おうと考えております。

家具だったら移動できるし、売れるし、、、作ってしまうよりも選択肢が広がると考えております。
(もし子供が県外の大学に通うためにアパートを借りるようなことになったら持って行ってもいいですし、、、)

お子様が小さい間など、使う時期が限定される空間(キッズコーナーやスタディコーナー)をつくるのも良いですが、結局部屋や空間をつくるほどに使わない部屋も出来てしまう気がしますので、、、

後で工事費は掛かりますが、新築時からフルで各部屋を使えるようにしておくのも経済的ではないでしょうか?

壊せる壁

新築時に壁をつくって、個室として不要になったタイミングで壊して空間をつなげる、、、

これもライフスタイルの変化に合わせた間取りです。

ここでは木造軸組み在来工法の住宅の場合で話を進めますが、こちらの工法の場合、構造を負担する「柱」が入っていない壁であれば壊せる可能性が高いです。
(電気配線があるとかは一旦置いといて、、、)

例えば子供室の間仕切り壁に柱を入れないように設計しておけば、子供室を個室として使わなくなった場合空間を大きく取れます。(将来壊すかどうかは別としてこのようにしておくことは、可能性が広がります)

当然無理に柱を入れないで構造的に弱くなることはダメなので、建築士に構造検討してもらったうえでご検討ください。

最後に、、、

マイホーム計画を進めるうえでとても大事なことは、どれだけ先を想像してイメージ出来るかです。

もしそれが難しい・想像がつかない場合は、ライフスタイルの変化に対応できるように、作りこみすぎず、可能性を残しておくことです。

私は新婚時に家を建て、新築後に子供が生まれて生活が大きく変わりました。

それでも今の家で問題なく対応できているのは、新築時にある意味完成させなかったから、、、と考えています。

まとまりませんが以上です。







コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA